はじめまして、郷育(さといく)です。
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note開設のご挨拶
皆さんこんにちは!はじめまして、大人の島留学生の坂梨と申します。
このたび海士町教育委員会、伝承郷育(でんしょうきょういく)係としてnoteを始めることになりました。
今後、日々の活動内容やイベントレポートなどを発信していけたらと思います。地域のなかでの活動が多いので、普段なかなか見ることができない海士町のニッチな部分ものぞけるかも!?ぜひ気軽に見に来てくださいね。
伝承郷育とは
まず初めに、伝承郷育ってなんだろうと思われた方も多いのでは?それもそのはず。実は伝承郷育は今年度から本格的にスタートした活動なんです。
海士町はこれまで学校教育と地域共育という2本の柱をたて、子どもたちが学校の内でも外でも豊かな学びができるよう、また、大人が子どもに教え育てる従来型の「教育」に加え、子どもも大人も学びながら共に育つ「共育(ともいく)」という考え方のもと、地域に開かれた活動を積極的に行ってきました。
そして今年度から3本目の教育の柱として据えられたのが伝承郷育です。通称「郷育(さといく)」とも呼びます。先日第1回係会を行い、郷育スローガンが決まったのでさっそくご紹介します♪
郷育スローガン
「海士の人たちが本物の海士を探求し、誇りをもって海士を伝える」
離島である海士町は都会のように便利ではないし、モノも豊富ではありません。しかしその一方で、自然や郷土の恵みは潤沢。
暮らすために必要なものは充分あり、大事なものはすべてここにあるというメッセージを込めて海士町では「ないものはない」宣言を掲げています。
その宣言のように、伝承郷育係では2つの活動を通して、海士町に住む一人ひとりが足元にある豊かさを実感し、誇りをもって海士町を語れるようになることを目指します。
活動内容
①歴史・文化の掘り起こし
地域の人もよく知らない場所や歴史というのは放っておくと風化してしまうかもしれません。しかし、掘り起こしてみるとそこには面白い歴史や物語があることも多々。
実際に海士町ではこれまで、海難慰霊碑や因屋城跡など、竹に囲まれて風化しつつあった場所がJICAグローカル生※などによって整備されて復活し、地域の魅力を再発見する機会がつくられてきました。
伝承郷育係はそのバトンを引き継ぎ、これまで注目されてこなかった歴史や文化、手が回らず放置されている場所などに着目し、地域の魅力を新たに知る機会を作っていく活動を行っていきます。
※JICAグローカルプログラムと提携している海士町では、青年海外協力隊の隊員が派遣前プログラムとして3か月間海士町に滞在し、地域の課題解決を図ります。
②日常のあるもの探し
人の営み(暮らし)や風景は日常の一部なので意識されることが少ないのですが、そういった中に埋もれている豊かな文化を探し出す活動です。
過去にも、島で日常的に食べられていたさざえカレーがご当地メニューになったように、島の中にいると当たり前だけど島の外から見たら珍しいものはたくさんあるはず。
何気ない日常に溶けている「当たり前」に着目し、その価値を今一度見返すことで「外からみたときにこれは面白いものなんだなあ」とか「日常的にやっていたけどこれってすごい知恵だったんだなあ」といった発見をお届けできたらと思っています!
コラム:海士町歌の紹介
これは昭和43年につくられた海士村民の歌※(作詞:宮田隆、作曲:秋山竜英)です。伝承郷育係の部屋にも飾られているこの歌。実はこの歌は毎日の町内放送のメロディーにもなっているんですよ♪
※明治37年の町村制の施行により、中ノ島の旧八か村が全て合併されて「海士村」になってから65年が経ち、明治百年記念の翌年の昭和44年1月をもって村制に終止符が打たれ、町制の施行により新たに「海士町」が誕生(海士町史近現代編p10より)
歌詞を読むだけで、この島の生き生きとした情景が目に浮かんできます。。
ふるさとへの愛がこめられたこの美しい歌のように、今、ここに生きる人が誇りをもって海士を語り、そしてこの島が多くの人に愛され続けるよう、これから、海士町の歴史や文化、日常の暮らしからたくさんの素敵な部分を発見しご紹介していけたらと思います。
私たちが活動している姿を見かけたら、今なにしてるの~?とぜひ気軽に声をかけてくださいね。これからどうぞよろしくお願いします!